「広告は信用しない」アメリカZ世代のインサイト
Gen Z(Generation Z・Z世代)はなかなか広告をクリックしない、Z世代にリーチするにはTikTokを使う必要がある、こんな議論をたびたび見かけます。
Z世代とは?
Z世代とは、1997~2012年の間に生まれた世代を指します。人種的・文化的・性差的にこれまででもっとも多様な世代と言われ、その前のミレニアル世代やもっと以前のX世代・ベビーブーマー世代とは異なる価値観、購買行動を持っているとされます。アメリカにおいて現在、Z世代は人口比の67.8%を占めています。
1997年生まれは今年2021年で24歳です。Z世代でもっとも若い2012年生まれはまだ9歳ですが、近い将来この世代が社会のコアな層となり、購買活動の中心年代となることは言うまでもありません。
Z世代にはどのような傾向があるのでしょうか?eMarketerがいくつかキーとなるマーケティングインサイトをまとめています。
Z世代のマーケティングインサイト
・Z世代の42%が企業を信用すると回答。これはミレニアル世代の50%より8%も低い
・Z世代の48%が、企業は社会に良い影響を与えていると回答
・洗練された広告物よりも、リアルな利用者の声が紹介された情報を好む
・企業側が個人情報をマーケティング利用することについて快く思っていない
・Z世代の39%のみが、企業が自分の個人情報を正しく守っていると信用している
“デジタルネイティブ”世代へのマーケティング
Z世代はいわゆる“デジタルネイティブ”と言われる人々です。日常的にインターネットを利用し、何かを購入するときはソーシャルメディアのレビューやインフルエンサーの発信する情報に強く影響を受けます。
一方で、企業側発信の広告や情報に対しては懐疑的で、あまり信用していない様子が上記のインサイトから読み取れます。これまで伝統的な広告手法に頼ってきた企業側は、今後大きなマーケティング戦略の再編を迫られることになりそうです。